SPECIAL INTERVIEW!!! naNami
2014年に「愛が叫んでる」でメジャーデビューしたシンガーソングライターのななみ。naNami名義でアニメソングのカバーアルバムに初挑戦した最新作『この歌がいつか誰かの決心になりますように』を4月26日にリリースします。辛さや痛みも歌にしてファンの心を掴んできたななみが、世代を超えたアニメの名曲を歌い新たにどんな成長を遂げたのでしょうか？
INTERVIEW
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「ガンダム」テーマ曲が最新作のきっかけに…
――最新作は初の"アニメソングカバーアルバム"となりますが、今作を作ろうと思った理由を教えてください。
実は最初、ボーカリストとして声だけにフォーカスする作品の企画があったんです。そこから最終的に、アニメの曲をカバーするという今回の形に落ち着きました。これも昨年、SawanoHiroyuki[nZk]さんのゲストボーカルとして、アニメ「機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096」のエンディングテーマ「Next 2 U -eUC-」を歌わせてもらったきっかけが大きいですね。その体験があったからこそ、もっとアニメの曲を歌いたいというモチベーションに繋がりました。大好きなアニメの曲をカバーできて、すごく嬉しかったですね。自作ではない曲をアルバム作品としてリリースするのは初めてなので、聞いてくれる方の反響もすごく楽しみにしています。
――最新作を「naNami」名義でリリースしたのは、なぜですか？
もともと「ガンダム」のエンディングを歌わせていただいた時もこの表記だったんです。アニメの曲を歌う場合はnaNamiにして、ななみと違うジャンルにしてしまえば、聞いてるファンの人も驚かないし、違う存在として聞いてもらえるかなと思っています。
いちばん自分らしいのは「はじめてのチュウ」？
――ジャンルや年代も様々な曲をカバーしていますが、どのように選んだのでしょうか？
私が「カバーしたい」と思った曲であるのはもちろんのこと、"誰しも知っている曲"という点も大事に選びました。もともと私が大好きだった曲や、このアルバムのために改めてアニメの楽曲を調べて選んだ曲もあります。そして、"原曲を超えることはできない"ということを前提に、「この曲だったら自分らしく歌えるな」と思えた曲であることもポイントでしたね。候補にあがったけれど、今回収録しなかった曲もたくさんあります。このアルバムのテーマとして"感動と涙"というのがあるんですが、それは私がシンガーソングライターとして、歌う上で常に大切にしているテーマでもあります。自分が伝えたいことは、自作の曲でなくても、私の声だけでも伝えられたらいいなと思っています。
――「はじめてのチュウ」をリード曲に選んだ理由を教えてください。
この10曲の中で一番自分が聞いていたからなんですが、原曲のボーカルが加工されているものだったので、人間の声になることによって、拒絶反応が起こらないかなと思ったから、というのもあります。そういう意味で「はじめてのチュウ」は一番自分らしく歌えたかなと思っています。
――アルバムタイトル『この歌がいつか誰かの決心になりますように』にはどんな意味を込めたのでしょうか？
8、90年代にリリースされた曲が多いので、私のカバー曲を懐かしんでくれる方は、既に大人になっている方がほとんどだと思います。今作で私の曲を聞くことによって、昔の自分が描いていたことを思い出してもらえるんじゃないかと。アニメが放送されていた当時に、自分が思い描いていたことを実現できているのか再確認して、本来やりたかったことを思い出すためのきっかけ作りになればと思いました。この楽曲を聞いたことをきっかけに、改めてこの先の将来に向けて何かを決心する後押しができたら嬉しいです。それに、私はずっと自作の曲をリリースしてきたので、"カバーアルバムをリリースする"ということは、私にとっても一大決心でした。私自身も、今作をきっかけに新しい試みを決心して、実現させることができましたね。
身を持って体験した名曲のすごさとは？
――リスナーとして聞き込んできた歌をシンガーの立場になって歌うことで、改めて楽曲に対する難しさも感じましたか？
リスナーからシンガーとしての気持ちの切り替えについては、レコーディング当初から散々悩みましたね。映画版『さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅-』のエンディングテーマ「SAYONARA」の原曲は、すごく声量のあるメアリー・マクレガーさんで、壮大なストリングスも入っているですが、私のカバー曲では、ピアノとコーラスだけの音数が少ないアレンジにしたんです。この曲は何度も歌い直しましたね。皆さんが思い出に浸れるようにするには、どういう歌い方がいいのかすごく考えながら、「厚かましくならないように」とか、「みんなの気持ちに寄り添えるように」と思いながら、ディレクターと話し合いながら作りました。それでこの曲は、オルゴールを聞いているような癒しの雰囲気にもなりましたね。
――編曲や楽器演奏で関わっている劇伴音楽ユニット"未来古代楽団"と一緒にやろうと思ったきっかけを教えてください。（※劇伴：演劇やアニメで流れる伴奏音楽）
昨年、舞台「デルフィニア戦記」のイメージソングを歌わせていただいたときに、イメージソングを担当されていたのが、未来古代楽団のお2人だったんです。ゲームや舞台の音楽を手掛けてきている方たちで、私もゲームやアニメのサウンドトラックが大好きなので、すごく音楽性に惹かれました。普段の会話もすごく弾んで、同じ血を感じましたね（笑）。すごく独特なお2人で、ピカソやゴッホみたいな"アーティスト"然とした方たちでした（笑）。そこで、カバーアルバムを制作することが決まった時点で、私の音楽もぜひ手掛けていただきたいとお願いしました。
――"未来古代楽団"との制作中、特に印象深かったことは何でしょうか？
楽曲アレンジは、「Aメロ、Bメロ、サビ」という順番で編成するのが普通のルールだと思っていたら、お2人は劇伴やオーケストラも手掛けきているので、私には予想もつかない流れの曲になることもありました。それに舞台音楽を作っている方なので、音だけでも目の前に風景が浮かぶような曲作りをするところは、とてもすごいなと思いました。まさに今回のアルバムは、過去の思い出などの風景などを思い出してもらいたいという思いも込めたアルバムにしたいと思ったので、お2人には、今回のアルバムにたくさん関わっていただきました。
――アニメの楽曲をカバーすることによって、楽曲について新しく発見したことを教えてください。
今回レコーディング前に歌の練習をしたとき、1回で楽曲を覚えられちゃうところに驚きました。そこは名曲のすごく良いところだなと思いました。名曲は誰もが歌えるようにできているんだなと、すごく勉強になりました。作詞作曲の勉強をしながらカバーしているような感覚もありましたね。次に自分が作詞作曲するときには、簡単に覚えられて強い印象が残せる曲作りを目指したいです。私がおじいちゃんおばあちゃんになった時に、自分の孫くらいの年代の子が、私の作った曲をカバーしてくれたらすごく嬉しいですね。
聞き逃せないポイントは？
――「mysound」へ向けてのメッセージをお願いします。
今回はカバー曲ということで、ボーカルの力をとても大事にしたいと思い、感度のいいマイクを使って、とても繊細なボーカルになっています。耳元で歌われているような歌い方や細かい息づかいも、歌の大事な一部だと思ってレコーディングしているので、微かな音まで楽しんでください！
――貴重な制作秘話もお話いただき、ありがとうございました！
Interview & text by Rie Iwaki（@HEW）
Photo by yu.tsutano
PROFILE
2013年、ヤマハグループ主催のThe 6th Music RevolutionJAPAN FINALにてグランプリを獲得。
2014年10月8日に「愛が叫んでる」で、ついにメジャーデビュー。
デビュー曲は全国AM・FM41局でパワープレイを獲得し10月度オリコンFMパワープレイランキングで1位を獲得。
2015年には1stアルバム「ななみ」、1stミニアルバム「Lovin' you あなたと繋がる6つの方法」をリリース。
圧倒的な歌唱力ではなく、その歌声に乗せたメッセージを聴く人々の心に深く、やさしく、時に鋭く心に届けられる、まさに稀代のシンガー。また、シンガーソングライターとしては世界初のサイレントストリートライブを行うなど、'ななみ'らしい新しいチャレンジに、今多くの注目が集まっている。
LIVE
"弾き語りワンマン"
～naNami「この歌がいつか誰かの決心になりますように」リリースライブ!!! 【1st Stage"前編"】×【2nd Stage"後編"】～
2017/06/17（土）大阪南堀江knave ①開場14：00 開演14：30 ②17：00開場17：30開演
2017/06/18（日）東京二子玉川KIWA ①開場14：00 開演14：30 ②17：00開場17：30開演
～naNami「ギターなんて大嫌い～vol.3」【1st Stage"笑顔のrequiem"】×【2nd Stage"涙のrequiem"】～
2017/08/26（土）東京二子玉川KIWA ①開場14：00 開演14：30 ②17：00開場17：30開演
2017/08/27（日）大阪南堀江knave ①開場14：00 開演14：30 ②17：00開場17：30開演
＜インストア情報＞
naNami「この歌がいつか誰かの決心になりますように」発売記念ミニLIVE＆サイン・写真撮影会
2017/04/29（土・祝）12：30～＠東京・HMV&BOOKS TOKYO
2017/04/30（日）13：30～＠大分・セントポルタ特設ステージ
2017/04/30（日）17：30～＠大分・パークプレイス大分
2017/05/03（水・祝）13：00～＠茨城・イオン石岡
2017/05/04（木・祝）15：00～＠神奈川・タワーレコード横浜ビブレ店
2017/05/06（土）13：00～＠東京・イオンモール日の出
2017/05/07（日）時間調整中＠茨城・イオンモール下妻
2017/05/13（土）時間調整中＠埼玉・ニットーモール熊谷
2017/05/14（日）13：00～＠千葉・おおたかの森SC
2017/05/20（土）12：00～＠埼玉・ワカバウォーク
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